カーリングの歴史
世界の歴史
カーリングは15世紀にスコットランドで発祥したとされ、当時は凍った池や湖で底の平らな川石を滑らせ遊んでいました。
1541年に、スコットランド グラスゴーで氷上で石を使うカーリングの元となったゲームの記録があります。
1760年にはエジンバラキャノンミルズクラブが設立しています。
1838年にグランド・カレドニア・カーリングクラブ(今なお現存し、1843年に女王によってロイヤル・カレドニア・カーリングクラブと命名)設立されました。
スコットランドからヨーロッパ各地に広がり、ヨーロッパから北米大陸に移住した人達が、カナダ全国に広げ、現在カナダではカーリング人口約60万人と言われています。
1957年には国際カーリング連盟(1966年に世界カーリング連盟WCFに変更)が発足しました。
2年後には、世界カーリング選手権大会が開催されました。
カーリングがスコットランドで発祥したことにより、国際大会などの開会式では、スコットランドの伝統的なバグパイプ演奏による「勇敢なるスコットランド」での入場行進がよく行われています。
過去オリンピックでは数回デモンストレーションとして開催されましたが、
1998年長野オリンピックで初めて正式競技として軽井沢で開催されました。
日本の歴史
カーリングが日本に初めて登場したのは諸説いろいろありますが、1937年(昭和12年)と言われています。
諏訪湖(長野県)山中湖(山梨県)でカーリングを行ったという記事があります。
しかし、戦争が始まりカーリングはしばらくの間休眠状態となってしまいました。
1977年、北海道にてカナダアルバーター州との文化交流事業の一環としてカーリングが紹介され普及し始めました。
当初は野外リンクが多く開催期間も限られていましたが、農業用のパイプハウスで遮光し長期間安定したカーリングができるようになりました。
1984年に、北海道、東京都、愛知県によって日本カーリング協会を設立し、設立を記念して第1回日本カーリング選手権大会を、札幌市真駒内アイスアリーナで開催しました。
長野県も1987年に協会に加盟し、現在は23都道府県が加盟し普及しており、カーリング人口は約3000人に及んでいます。
写真はカーリング雑誌 Happy Curling(発行人 小林 宏)より転載
カーリング専用リンク
当時日本でも天然リンクやホッケーリンクでカーリングを行っていましたが1988年北海道
常呂町にカーリング専用リンクが国内で最初にオープンし競技力が一段と向上しましました。
長野県にも1995年御代田町、1996年軽井沢町、でもカーリング専用施設ができました。
国内に専用リンクは13施設あり、各種選手権は軽井沢、青森、北海道で開催されています。
- 常呂カーリングホール
- スカップ軽井沢
- カーリングホールみよた
2012年9月に北海道札幌市に5シート通年型、2013年3月には軽井沢町に6シート通年型、
2013年11月に北海道北見市に6シート通年型シートがそれぞれ完成しました。
- 道銀カーリングスタジアム
- 軽井沢アイスパーク
- アドヴィックス常呂
カーリングホール
カーリングの道具
ストーン
スコットランドで始まったころは、原型のストーンを持ちやすく削ったものでした。
スコットランドでは1511年と刻まれたストーンも見つかっています。
“現在使われているストーンは直径約30センチ、重さ約20キロのグラニット(花崗岩)系の石です。”
スコットランドのアルサクレイグ島産が主流となっています。
1チーム8個投球し相手チームもいますので16個のストーンでゲームを行います。
ブラシ
スウィーピング(掃く動作)とデリバリー(投球)の時のバランス、そしてスキップが指示を出すときに使います。
昔は外でカーリングをしていたため伝統的なブルーム(ホウキ型)を使っていましたが、現在は少なくなっています。
近年は馬や豚の毛のブラシが主流で、最近は化学繊維を使ったものや、柄の素材がカーボンで軽くなっています。
シューズ
カーリング専用シューズは、右利きの場合右足の底がゴムで出来て滑らないようになっています。左足はテフロンや、ステンレスで滑りやすい素材で出来ており、右足で蹴って左足で滑りながらストーンを投げます。
普段歩くときはゴムのカバーを付けます。
右 写真の下の2種類は、初心者用で上履きのシューズにつけて使う簡易型スライダーです。
アイス
カーリング場のアイスは水をまく削る―水をまく削るを繰り返し水平に作ります。
仕上げにぺブル缶(ジョロのようなもの)で水をまき氷面にぺブル(氷の山)をつくりストーンが滑りやすくします。
アイスメーカー(製氷作業員)が毎日アイスメンテナンスをし最適な状態を保っています。
アイスメーカーは資格制で常に最新の製氷技術を学んでいます。
パワースクレーパー
シープスキン
ぺブル
ニッパー
カーリングのルール
チーム
カーリングは1チーム4人で1人2投で8個、相手チームも含めで合計16個のストーンで
プレーします。
それを10回繰り返します。
1回のことを1エンドと呼びます。
先攻、後攻交互にハウスと呼ばれる円に向かって1投ずつ投げ、得点を争います。
リザーブを含め5人まで登録できます。
得点
ハウスの中心に近いチームが得点を得、次の回は得点したチームが先攻になります。
相手ストーンの中心に一番近いストーンより中に入ったストーンの数が得点になります。
- ①の場合は、黄ストーンより内側に赤ストーンが1個入っているので赤が1点黄が0点になります。
- ②の場合は、赤ストーンより内側に黄ストーンが2個入っているので黄が2点赤が0点になります。
- ③の場合はハウスの中に赤ストーンが8個全て入っているので赤が8点黄が0点になり
最高得点の8エンダーといいます。 - ④の場合は、ハウスに両チームストーンが入っていませんので0対0になり次の回は先攻はまた先攻になります。
- ① 1対0で赤色チームの勝ち
- ② 2対0で黄色チームの勝ち
- ③ 8対0で赤色チームの勝ち
- ④ ハウスに両チームは入っていないので0対0
試合は10エンド2時間30分
カーリングは10エンド、2時間30分ほどかかります。
公式戦では、チームに時間が与えられタイムオーバーになると勝っていても負けになります。
ローカルな大会ではエンド数を少なくし行います。
フリーガードゾーンルール
どのエンドにおいもてリードが投球したストーンがハウスに入らないところ(フリーガードゾーン)に置かれたら相手のリードはそのストーンをはじき出してはいけません。
セカンドからははじき出してもかまいません。
カーリングの基本映像
- 1.カ-リングの基本、ルール
- https://www.youtube.com/watch?v=byZTcW0CWyk
- 3.グリップ、ターン
- https://www.youtube.com/watch?v=yf9j9276T08